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感じる存在感
松山ケンイチ/チョンジフン(Rain(ピ))2人の若き才能ある俳優/歌手を応援しています
2020.5.28記述
「林信吾の西方見聞録」より抜粋


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割と新しいところでは、これも実在の棋士を主人公にした『聖の青春』(2016年)という映画がある。

近年、将棋ブームなどということが言われて、棋士がマスコミに露出する機会も増えてきているが、村山聖という棋士の名前を覚えているという人は、ごく少ないだろう。もちろん、将棋に関心の深い人は別として。

こちらも、大崎善生氏が2000年に発表した、同名のノンフィクション小説(つまり、一部の描写は著者の主観によるもの)を映像化したものである。

映画では、大阪の路上に倒れていた青年が、通行人の助けを借りて関西将棋会館にたどりつくところから話が始まる。
この青年こそ「西の怪童」と呼ばれていた、当時23歳の村山聖七段で、幼少期よりネフローゼという腎臓の難病を患い、無理のきかない体でありながら名人を夢見ていたのだ。

彼にもまた、終生の宿敵がいた。天才・羽生善治名人である。

村山聖を演じたのは松山ケンイチだが、腎臓病からくる体のむくみに苦しむ主人公になり切るべく、わざわざ体重を増やした姿が話題になった。

羽生名人の方は東出昌大が演じたが、こちらも天才棋士になり切るべく、将棋の駒の持ち方から、対局中、相手に鋭い視線を向ける、世に言う「羽生にらみ」の目つきまで、懸命の役作りをした。試写を見た名人が、イケメン俳優が自分の役を演じていることに、恥ずかしさで直視できなかった、などとコメントして笑いをとったのを覚えている。

たしかにあの映画で東出昌大が見せた演技・存在感には私も瞠目させられたが、まさか後年、あのようなことになるとは……あんな美しい奥さんがいながら、なにをしてくれてんだ、などと、つい公私混同してしまうではないか笑。

話を戻して、実在の村山聖は羽生善治を打ち負かすことはできなかったが、映画俳優としての松山ケンイチは東出昌大を圧倒していた。東出もよく頑張っていたが、シャレではないけれど「役者が一枚上」だと言うしかない。

自身の健康について、愚痴めいたことは一切言わないのだが、対局後、羽生を誘って居酒屋に足を運んだ際に、

「一度でいいから女を抱いてみたいなあ」

と呟くシーンがある。その一言に込められた万感の思い。これを、さりげなく演じてしまうのが松山ケンイチという俳優のすごいところで、今思い出しても鳥肌が立ちそうだ。

そのように、病魔と闘いながら将棋の名人を夢見続けた村山聖は、28歳で他界する。「青春」というタイトルだが、彼にはその先の人生がなかったのだ。

ここまで読まれた方々には、今さら解説めいたことを書き加える必要はないと思うが、この2本は決して「将棋映画」ではない。そもそもこれを見ても、将棋が強くなるどころか駒の動かし方さえ覚えられない。あくまでも、将棋の魅力に取り憑かれた人間たちが織り成すドラマなので、これはやはり、邦画でなければ描けない世界だと思う。

全文はこちら

見た目ではない、全身で村山聖さんとして生きている部分を作品としてちゃんと見てくださってありがたい言葉ですよね。
聖の青春以外にも色々な邦画に関して興味深いお話があるので興味のある方は是非全文読んでみてください。



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