感じる存在感
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2011.8.31記述
asahi.comより

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30歳の独身男が突然、幼い女の子を引き取って「育児」をするマンガ「うさぎドロップ」。原作として、アニメに映画に引っ張りだこだ。人気の背景に、いまどきの育児や家庭をめぐる関心があるのか。自身が2児の母である、作者の宇仁田ゆみに聞いた。





「元仕事人間」共に成長


 女性マンガ誌「フィール・ヤング」(祥伝社)で2005年から連載し、今年完結した。死んだ祖父に6歳の隠し子、りんがいることを知った大吉は、自分の家で2人で暮らすことになる。

 りんと出会う前の大吉は恋人もなく、仕事に追われる日々。「女性と子どもが苦手」で、家庭を築くことと無縁そうな存在だった。

 「30歳ぐらいは仕事が忙しい時期で、長くつきあっている相手でもいないと、恋人をつくるのも大変ではないでしょうか」と宇仁田。

 自身は20代で結婚、出産したが、晩婚化を実感する。「友達のほとんどが30代になってからの結婚。社会に出た時から景気が悪い世代で、会社で人は増えずに余裕がなく、家庭を考えるのはなかなか難しい。大吉も子どもが苦手というよりも、接する機会がなかったのでしょう」

 親の子育ての苦労に耳を傾け、りんの同級生の保護者と交わる。これまでにない体験を重ね、大吉もまた「成長」していく。「俺がりんを育ててるのか 俺がりんに育てられてるのか」という独白が印象的だ。

 大吉は、部署を異動して仕事のペースを緩め、保育園への送り迎えなどをこなすが、「男性を追い詰めたくはない」と宇仁田は言う。

 「今はお父さんに、すごく色々なことが求められている。大吉は一人でやらねばならなかったが、家庭に応じて臨機応変に考えればいい。子どもと一緒に暮らすことは特別なことでなく、普通のことですから」


目立つ独身男の子育て作品 キャリア女性も自省

 独り身の男性が、実子でない子どもを育てる――そんなマンガは、ほかにも目立っている。

 「外国でひろった」という朗らかな少女「よつば」と、「とーちゃん」のほのぼのとした日常を描く、あずまきよひこ「よつばと!」、30代の研究者が、親を亡くしたいとこの女子中学生と一緒に暮らし始める、柳原望「高杉さん家(ち)のおべんとう」など。育児ではないが、「flat」「ばらかもん」なども、ぶっきらぼうな若い男と小さな子どもの交流の物語だ。

 子育てに積極的な男性が「イクメン」ともてはやされる風潮と無縁ではなさそうだ。「うさぎドロップ」映画版では、松山ケンイチ演じる大吉は「誠実で正義感たっぷりなイクメン」と宣伝文句にうたわれている。

 一方、女性読者の目線からはこんな指摘もある。

 独身のマンガライター、門倉紫麻さん(40)は、「キャリアを築き、自由を謳歌(おうか)してきた独身の女性たちにとって、『自分』のことしか考えていなかった己に気づかされる」と言う。

 よつばと過ごす何げない日々に、ささやかだが、確かな幸せを感じ取るとーちゃん、子育てのために定時に帰れる部署に異動を余儀なくされても「犠牲とは違う」と思える大吉。描かれる男たちは潔い。

 門倉さんは「自由ってそんなにいいものだっけ、と省みるとともに、だれかの役に立たなくていいのか、と後ろめたくなる。実の子でなくても、公共の存在として、子どもは何よりも大切だ。そのことを当たり前のように、あっさり選びとる強さがまぶしい」と話す。

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