【第30回】
「腰を引くな。腰を引くな。そのままじゃ。そう。射よ。」
「基盛。まださような姿でおったのか?早う着替えよ。」
「私は結構にござります。」
「何と?」
「御所は何とも窮屈でかないませぬ。兄上にお任せ致します。」
「平家の男子がさような事で何とする?」
「弟たちの世話をするが性に合うておるのです。」
「(笑)食うてまいれ。」
「はい。」
「何を?」
「さような事、出来るのでござりますか?」
「父上!まこと、申し訳ござりませぬ!」
「えっ?」
「父上のお言葉、肝に銘じて、一層務めます!」
「うむ。」
「父上。母上。」
「恐れ多き事にて。今参る。これより高野山に参ります。」
「落成の暁には、一大法要を執り行いたくその手配に。」
「それでは父上、母上、行って参ります。」
「うむ。」
【第29回】
「何がいけないのでござりますか?上皇様の妃となれるなら、一門にとって損はござりませぬ。いや、むしろ利のある事…。」
【第28回】
「父上おめでとうございます。」
「兄・義平と同じく斬首…ということにござりますか。」
「致し方ありますまい。」
「では、叔父上がお斬りになりますか?」
「それは御免こうむる。」
「母上が怖いのですか?」
「佐殿、出立の刻限にござります。」
「では。」
【第27回】
「父上のこと、さぞやお怒りでございましょう。」
「父上、おいでになりました。」
【第24回】
「おめでとうござりまする兄上。」
「兄上。いかがなされました?」
「義姉上。弟の基盛にござります。よろず固き兄にござりまするが、どうぞよろしゅうお頼み申しまする。ほれ!またさように硬うなられて。」
【第22回】
「申し訳ござりませぬが、私はこれにて、ご無礼つかまつりまする。いささか疲れただけじゃ。」
「母上もでござりますか?」
【第21回】
「よいのですか?」
【第20回】
「兄上と私には初陣にござりまするな。」
【第19回】
「そんな事はこの際…」
【第18回】
「早う決めましょう。もう眠うござりまする。」
【第17回】
「当たった、当たった!(笑)」
「フッフッフ~(笑)棟梁は歌が詠めず、妻は琵琶が弾けずでは、お話になりませぬな。」
「まこと(笑)」
「書は不得手じゃ。やっても上達などせぬ!」
「その話しをしたところ、清三郎も聴きたいと。」
「父上に申し上げておきまする!基盛も私も、母上がおればこそ、恋しき実の母を亡くしてからもずっと、健やかに生きてまいりました!」
「さよう!いずれも、我らの大事な母上です!」
「母上を傷つけるような事を申さば、父上といえども許しませぬ!」
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