感じる存在感
松山ケンイチ/チョンジフン(Rain(ピ))2人の若き才能ある俳優/歌手を応援しています
2014.7.14記述
キネマ旬報7月下旬号「日本映画時評305 山根貞男」より


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木村大作の『春を背負って』では、立山連峰の山小屋で生きる主人公たちの人物がくっきりと描き出される。金融マンの仕事を捨てて山小屋の主になった松山ケンイチ、食事などを切り盛りする蒼井優、そして世界を放浪してきた山のベテランの豊川悦司。三人は兄、妹、叔父のような擬似家族として小屋を守ってゆく。それは自然なことで、彼らの結びつきには、松山ケンイチの父で豊川悦司の友人である急逝した小屋の元主人への思いが流れ、その小林薫や妻の檀ふみも登場して、どの人物像も清々しさを放つ。

監督が撮影も兼ねるゆえ、例によって四季折々の山の風景は絵葉書のごとく美しい。また、山の映画では決まってそうなるように、人生哲学が随所で口にされる。ともに普通なら鼻につくが、この場合は二つが偉大なる紋切り型となり、人物像を引き立てる。

たとえば終盤近く、蒼井優が身の上話をするシーン。山小屋で彼女が画面の左端に座って語り、それを豊川悦司が右端に、松山ケンイチが中間に座って座って聞くのだが、若主人は真ん中ではなく、やや右寄りにいる。各人のアップを短く挟む長いシーンで、松山ケンイチと蒼井優とのあいだの空間が印象深い。紋切り型の安定感のもと、三人の関係が清々しく描かれるのである。


このほかにも最近公開されている作品に関して色々書かれております。すべても作品を褒め称えているわけでもないようです。人それぞれの好みもあるとは思いますが、興味のある方は是非書店でお確かめくださいませ(^_^)



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