感じる存在感
松山ケンイチ/チョンジフン(Rain(ピ))2人の若き才能ある俳優/歌手を応援しています
2016.11.11記述
Filmers.より

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29歳でこの世を去った天才棋士・村山聖(むらやま・さとし)の青春を描いた本作。村山聖を演じた松山ケンイチさん、羽生善治を演じた東出昌大さん、ともに「将棋が趣味」というだけあって、物語のラストを飾る2人の対局シーンは迫力の名場面となりました。体重を増量して村山聖になりきった松山さんに負けず、東出さんも羽生善治さんのディティールを忠実に再現。その役作りには羽生さん自身も協力してくれたのだとか…。


原文はこちら


棋譜を全部覚えてもらいカット無し3時間の長回し


――最後の対局のシーンは、役者の皆さんも「居たくない」と思うほど緊迫した空気だったとか。カメラは何分ぐらい回したのですか?

あれは3時間ぐらいですね。一回もカットはかけずに。駒を並べるところから「負けました」というところまで、対局室にはほぼカメラマンしか入れない状態にしてました。


2人には、実際に羽生さんと村山さんが指した最後の棋譜(対局の記録)をぜんぶ頭に入れてもらって、しかも一手一手、彼らは無限の可能性に悩んで指していくという芝居を要求したわけです。覚えているんだから次の手は分かっているんですが、それを忘れながら、次の一手を探しながら没我していって、2人だけで“深い海”の底まで潜っていくという状態を作ろうと思って、あの長回しを提案したんです。


――3時間も集中し続ける上、実際の棋譜に沿って、しかもそれをその場で作り上げているような演技とは、難しそうですね…!

クランクインの時から念頭にはあったんですけど、そんな難しいことを彼らができるかどうかの保証はなくて。ただ、彼らの役に対する取り組みと、将棋への習熟具合、あと入れ込み方。頭で役になるのではなくて、体が役になっていく状態まで行っていれば、棋譜を覚えていても、それを忘れて勝負に没頭していくことができるんじゃないかなという気がしていたんです。


彼らもやったことがないことだから、できるかできないかを聞くのは野暮ですよね。だからやりたいかやりたくないかを4日前ぐらいに聞いたら、二人とも「やりたい!」と言ってくれたので。自信もどこかにあったのかもしれないし。実際回している時に感じたのは、この対局の段階では2人とも役と素の境界がないくらいに完成していましたね。



最後の“作品”である棋譜が、松山ケンイチを村山聖にしていった


――最後の対局は、緊迫感のあるシーンでした!

村山が最後に羽生さんに敗れた実際の棋譜というのは、村山にとっての作品なんです。映画監督や俳優なら映画が残る、作家なら小説が残るように、勝とうが負けようが彼の作品です。またこれがすごい手がどんどん出るんですよ。まさに命を削るように、村山が羽生さんの懐に飛び込んでいくんです。その一手一手には気迫も感じるし、悲しみも感じます。


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一手の具体的な意味は、お客さんが見ても分からないかもしれない。でも演じている俳優は分かるんですね。たぶん松山くんは、余命半年ほどの村山が、憧れて追いかけ続けてきた羽生さんと本当に指した時の棋譜を指しながら…。彼は将棋を分かってるから、それがどんなに勇気のある一手か分かりながら演じているんですよね。この状況でこの一手ということが、彼をさらに村山にしていくというか。びっくりするような現象でしたね。


最後の最後に、羽生さんと指した村山、将棋に命を賭けていた村山が、松山くんに取り憑いていった感じ。あの瞬間、松山くんが村山になることを、棋譜が助けた気がしますね。その撮影スタイルに臨む気迫もすごかったですよ。東出くんもよくついていったと思います。


羽生善治が東出昌大に眼鏡をくれた理由とは?


――存命の人物を演じるのは勇気のいることだと思いますが、東出昌大さんは見事に羽生善治さんを演じています。劇中でかけている眼鏡は、羽生さんが実際にかけていたものだとか! それはどういう経緯で?

あるタイトル戦を、僕と東出くんの2人で見学に行ったんですよ。タイトル戦ってすごく重要な戦いなので、取材などで煩わせないように「ただ観よう」と思って…羽生さんにアポを取るわけでもなく検討室という控室のような場所で観ていたんです。そうしたら新聞社さんのご厚意で対局室に入れてもらって、しかも羽生さんが勝って、打ち上げにも呼んでいただいて羽生さんと飲むことになったんです。僕らは心の準備をぜんぜんしてないのに(笑)。


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でもせっかくだから聞きたいことを聞こうということで…東出くんが、羽生さんのあの時の眼鏡はどこでお買い求めになられたんですかって聞いたんです。役作りの上で、自分で眼鏡を作ろうと思ったんでしょうね。その時、羽生さんは「失念しました」とおっしゃっていたんですけど、2~3週間後に正式な取材をして。それが終わった時におもむろに羽生さんが、眼鏡を3本「どうぞ使ってください」と出してくれたんです。しかも「あげます」って。



――覚えていて、しかも用意してくださるなんて、カッコイイ…!

東出くんは「ありがとうございます!」ってパッともらって、すぐレンズを自分用に変えてましたけどね。「いつか返しなさい」って言ってるんですけど(笑)。7冠を獲った時の眼鏡だから、それはもう博物館に行くぐらい価値のあるものなので。でも羽生さんは、あげたものなので返さなくていいとおっしゃっていました。



――そんな大切な眼鏡をくださったとは!

たぶん村山さんの映画ということで理解を示してくださって、何か協力できることがあればと思ってくださったんですよね。それは俳優にとってはものすごく大きいものですよね。実際に羽生さんを演じるにあたって、7冠を獲った時の魂が込もっている眼鏡をお渡しいただいたわけだから。

本当に、監督にお願いしたい、是非是非長回しの対局シーンのノーカット版をDVD、ブルーレイの特典映像に付けてほしいです。
そして、レジェンド羽生先生の気遣いの素晴らしさ。

羽生先生といえば、昨日奥様のお誕生日で、毎日自分や子供たちのために早朝から起きている奥様のためにお昼寝が必要だと黄色のお昼寝枕や、送迎待ちの間にとひざ掛けやかわいいムーミン(ミーの)バスタオルなどをプレゼントされていました。高価な装飾品とかではなく、今、奥様にとって何が必要で喜んでもらえるのかということを考えながらプレゼントをチョイスしてる様子がなんだかとてもかわいらしく感じます。

ちょっと天然な部分はあるようですが(笑)なかなか村山九段とこの映画を通して改めて、羽生先生はじめ棋士の皆様の魅力を改めて知ることが出来てこの映画を作ってくれた監督はじめケンちゃんに感謝しております。

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