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感じる存在感
松山ケンイチ/チョンジフン(Rain(ピ))2人の若き才能ある俳優/歌手を応援しています
+act Vol.10 2007.3月号より

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2010.6.12記述
「春との旅」劇場パンフレット仲代達矢さんのインタビューより

僕はどちらかと言うと、役者としてはコンプレックスを持っている人間を演じたいという性質(たち)が強いんですよ。役者には、どうしても上手い下手ってものがありますが、僕は例えば技術的には上手いけれど人間性を感じない役者より、下手なんだけどより人間性を感じる役者の方がむしろ好きですね。僕はそういう役者であることを心掛けています。

これを読んだ時にここに紹介してる内容や、その他、過去にケンイチとお仕事をした監督たちの言葉を思い出しました。
そいういう思いで常に演技をしてる仲代さんだからきっと「無名塾」から巣立った俳優さんたちもきっとそんな思いや血を受け継いでいつも魅力ある作品を私たちにみせてくれる人が多いのかなと思ったりもします(笑)

だいだい「演技が上手い」って何をもってして「上手い」んだろうかとときどき自問自答する私であります(笑)

2009.7.21記述
+act Vol.10 2007.3月号より

全く意識してないのに出来るようになっちゃったという残念なところもありますが、よく言うじゃないですか"雰囲気は鍛えることが出来ないけど、経験を重ねたら演技力なんて上がるんだよ"って。

僕は確かに下手クソですけど、ずっと下手クソでいたい。下手クソの中で、バリエーションを増やしていきたいんです。

――何故、下手クソがいいのですか?

うまいとつまんないから。面白味がないし、心が見えにくかったりしますから。うまくて心がこもっている芝居ってあんまり見たことがない気がします。

――では、今お芝居は面白いですか?

面白いですね。最近、ひとつの芝居をどこまで大きく、または小さく出来るか、ということを意識しているんです。リアクションや表情をここまで大きくしてもいいけど、ここまでやっちゃうとダメとか。ギリギリのところが一番面白いと思うんですよね。大きかったらコレ!というインパクトがあるし、小さければ小さい空白が出来て、受け取り方も様々になる。どっちもいいと思うんですよね。そこは自由にやらせてくれて、やり過ぎたらそういってくれる監督がやりやすいです。

でも結局ボクらは監督の駒でしかない。自分の意見は必要ないし、何もしない勇気も凄く必要です。今の僕に足りないのはひょっとしたら、それかも。何もしない勇気、かもしれないですね。

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下手クソの中でバリエーションを増やして行きたいんです…ケンイチらしいなぁって。
映画にしてもドラマにしても大切なことは作品の中にどうその人間が溶け込んでいられるのかということだと思うんです。

芝居の大きさ小ささにしても、確かにいつもケンイチは作品の中で挑戦しているように思います。
「これではどうだ?」ってみている私たちに挑戦していているというのか…

作品でもDMCやLなどは大きなお芝居で、人セクや神童などは小さな芝居で、そういう使い分けを楽しんでいるんじゃないかなと思うんだけど…

 何もしない勇気…

人間の中には「じっとしていられない人」と言っても多動とかではなく、時間をのんびり使うことができない人。いつもあくせくしてる人、本当にそれって今、必要なことなのか?と思う人たちを見るとクマのプーさんの言葉を思い出すんです。

プーさんがいう「何もしないをしているんだよ」思わずケンイチのこのインタビューを読んでこの言葉が浮かんできたんだよね。何もしないをするということは思いのほか難しいことだと思うんですよね。

あと、もう1つ表現は違うんだけど、私の好きな山田かまち(1960-1977)が小学生の頃お母さんにこんなことを聞いたそうです。

「ママ、この世の中で一番難しいことは、何だと思う?」と、かまちは何かを発見した喜びに瞳を輝かせて、私の顔を覗き込んだ。

「ええ?何だろう…。難しいですね」夕食の味噌汁に入れる大根の千切りをしていた手を止めて、「億万長者?」と答えた。

ハハハハハと彼は大笑いして「外れ!」と首を振る。「じゃあ、ううん。大統領!」彼は、ああ絶対にこの人は解るはずはないな、と思ったらしく、弾けそうな笑顔をしている。

「そうねぇ。ううん…」包丁を離し、右手を腰にかけて彼の方を見た。
「降参?」かまちはこの上もなく嬉しそうに大きい瞳を瞬きして待ち構える。「そりゃあ、降参よお」
「それは…?」彼は一瞬、もったいぶって息を切る。
「それは、何も考えないことさ」
「何も考えない…?」
「そうだよ。1分だって1秒だって、人間は何も、考えないではいられないんだ」と彼。
「そう。何も考えないではいられない?」私は彼の言葉を復唱した。
「ね、そうだろう。それが人間」

かまちは確信を持った声を残して、軽やかな足音で食堂を抜けて階段を上がって行った。
改めて両掌を腰に構えて「何も考えないこと…」と、私は呟いてみた。あれば、たしか小学校6年の頃だったろうか。

これを読んだ時も、そうだよね、何も考えていないようでも人間って本当はいろんな事を考えているんだよな~とかね。

ケンイチはこのインタビューの時に何を思ってこのように言ったのかはわからないけれど、以前も書いたけれど麻生久美子さんが言っていた「空っぽにする」ということとも通じるのかなって。

その役について色々考えているのは当然で、その上で、単純にキャラクターに対してセリフに対してト書きに対して考えるのではなく、もっと違う何か…それを感じるために何もしない努力を今もケンイチは続けているんだろうし、だからこそ、スクリーンの中でキャラクターとして輝いていられるんじゃないかなって。

そんなことをふと思ったら、今日はその山田かまちの49歳の誕生日でした。
改めて「かまち、お誕生日おめでとう♪」


偶然だけど、このインタビュー記事のこの公衆電話にいる写真を見たとき、「ノルウェイの森」の最後の公衆電話のシーン(レイコさんと別れて緑に電話をかける最後のシーン)をふと思い浮かべました。(こんな雰囲気なのかなってね)

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コメント
この記事へのコメント
でたっ!ケンイチ語録
すごいよね~
ずっと下手クソでいたいって、確かな自信を感じる。
ほんとに下手クソだったら、口が裂けても言えない。
だから、謙虚なのとはちょっとちがうんだよね。
器用貧乏でいたくない、っていう風な感じかな。

何にもしない勇気・・・
またまたすごいですよね。
語らなくても、演技しなくても、そこにいるだけでものすごい存在感・・・それこそ「感じる存在感」てへっ!

mayさんの山田かまちのエピソード、うんうんってうなづいちゃいました。
すごいですね、かまちくんも!
mayさん、それを結びつけるとは、目からうろこ。

プーさんのエピソードの方は知ってましたよ!
私も大好きで、娘が小さい頃、毎日のように
ビデオを見せてあげてました。
今思ってみても、すごい内容でしたよね。
最後は毎回ないてました(笑)。

いま、隣にいる娘に「おぼえてる?」ってきいたら、
「おぼえてなーい」って。
がっくし(爆)
2009/07/21(火) 22:53 | URL | 熱情 #mQop/nM.[編集]
Re: でたっ!ケンイチ語録
熱情さん♪

> 器用貧乏でいたくない、っていう風な感じかな。

全くその通りだとおもいます。
テクニックがあってもそれが見る人の胸に届かなければ意味がないですもんね。
刹那的にその時だけ「良かった」ではなくて何年、何十年後も見ていたいと思える方が素晴らしいものね。

> 何にもしない勇気・・・
> またまたすごいですよね。
> 語らなくても、演技しなくても、そこにいるだけでものすごい存在感・・・それこそ「感じる存在感」てへっ!

あはは、お恥ずかしいやです(^^ゞ
でも、そう言い切る松山ケンイチという俳優は凄いですよね。

> mayさんの山田かまちのエピソード、うんうんってうなづいちゃいました。
> すごいですね、かまちくんも!
> mayさん、それを結びつけるとは、目からうろこ。

他でもよく言っているんですけど、この世の中というのは必ずどこかとつながりがある訳で、何気ない言葉にしても必ず誰かと何かと繋がっているんです。それに気がつくのか気がつかないのかはその人それぞれの感じ方なのかもしれないけれど、少なからず全ての道は「Rain」や「松山ケンイチ」につながっているというのが持論です(持ちその他私にかかわるすべての人も色んな事も偶然ではなく必然なのだとね)
2009/07/22(水) 10:54 | URL | K&R #hTYNULE6[編集]
不思議な人
不思議な人だよね~ケンイチ。
これだけ長年経験を積み重ねてきた大御所俳優と同じことを言ってたんですから・・・。若いのに。
巧いんだろうけど、なんかこの人感情移入できないって役者もいるよね。
ケンイチは何を演じててもなんか、スッとはいっていける、同化できるっていうか、同じ気持ちになれる。 ケンイチは自分はヘタクソっていうけど、ケンイチほど惹き込まれる俳優っていないよな~。
天性の役者だな~! あ~なんてステキな人なんだ。
2010/06/13(日) 10:21 | URL | くろすけ #MgIxvhDQ[編集]
Re: 不思議な人
くろすけさん♪

> 不思議な人だよね~ケンイチ。

本当に摩訶不思議…。

> これだけ長年経験を積み重ねてきた大御所俳優と同じことを言ってたんですから・・・。若いのに。

皆そういうことを目指しているのかもしれないけれど実際はなかなかそれも難しいのかもね。
でも仲代さんからこういう言葉を聞けるというのはなんだか嬉しくなるよね。

> 巧いんだろうけど、なんかこの人感情移入できないって役者もいるよね。

演技が上手い人って作品とキャストによっても違うよね。
反対に浮いて見える作品と相乗効果でひきつけられる場合と…
感情移入できないともう苦痛でしかないもんね(カイジなんか途中までやばかったけど)

> ケンイチは何を演じててもなんか、スッとはいっていける、同化できるっていうか、同じ気持ちになれる。 ケンイチは自分はヘタクソっていうけど、ケンイチほど惹き込まれる俳優っていないよな~。

確かにそうなんだよね。
クサイ演技の時も「クッサー」と思いながらも楽しめるし、非現実的だとわかっていてもそれをリアルに感じさせるような違和感がなくなっちゃうんだよね。とことんやるからなのかもしれないからなのかな?(笑)

> 天性の役者だな~! あ~なんてステキな人なんだ。

久しぶりにDMCの特典ディスクとか見ているとインタビューの時本当にカムイの合間だからしゃべりが大変そうで…(笑)そういう部分も彼らしいなって思って見ているんだけど。
2010/06/15(火) 11:47 | URL | K&R #hTYNULE6[編集]
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