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感じる存在感
松山ケンイチ/チョンジフン(Rain(ピ))2人の若き才能ある俳優/歌手を応援しています
2009.12.9記述(最終更新日)

そろそろ名残惜しゅうございますが「カムイ外伝」の上映が終わるという場所の増えつつある今日この頃…。
次回作の話でも盛り上がりたいのではありますが、今一度「私のお勧めする「カムイ外伝」見どころ&名場面」を皆さんで語りたいと思います。

1度しか見てない方も、何度もみた方も普段コメント書きたいと思いつつ書けない方でカムイのここが好きというシーンがあればぜひここでご紹介ください
(コメントは誰が書いたかわからないように無記名で随時UPする予定なのでカムイ外伝が好きな皆様どうか遠慮せずにお気楽に…)

 この写真は皆さんのリクエストが一番多かったものです(笑)008_20091108021009.jpg

様々な原因で、もしこの作品の良さをあまり感じられなかった方たちがこれを読んで少しでも「そうだったのか」「そういうことなのか」なんて新しい発見・認識持ってもらえると嬉しく思うのですが…

もし作品について気になることなどもあればぜひ恥ずかしく思わずにお尋ねください。こちらをご覧の方がコメントしてくれるかもしれません。

あくまでもここは「カムイ外伝」をより理解して楽しんでもらうための空間ですから。
(共演者との噂話で興ざめしたや出演者並びに監督に関する極端な批判などはお断りします)

 

 


 【オープニング・半兵衛との出会い】

オープニングのわら半紙に描かれたかのような白戸先生の単純な描線によるカムイ。昔の貸し本屋時代の漫画の世界が現代の映画のスクリーンいっぱいに映し出され、オールドファンにとっては感慨深く心憎い演出です。

物語自体は階級社会の最下層で理不尽な差別の中で命を落としていくたくさんの人間を描いていて重いテーマがあったとしても、孤高のヒーローであるカムイは文句なく美しくてかっこいいのです。だからカムイ外伝はエンターテイメント映画として楽しんでほしい。漫画本を手にしてわくわくしながらページをめくるようにこの映画を観てほしいという監督のメッセージがこのオープニングに込められているのだと感じました。

イラストでの説明の最後青年のカムイの絵からのちの伏線につながる白黒のカムイの姿がこの作品のカムイの置かれている状況を見てとれますね。イラストなんだけどケンイチとシンクロしても違和感のない表情が好きなんです。

ファーストシーンの鮮烈さ。小屋の中で刀を握り締めるカムイの姿、声を聞いたとたん、これは人間のドラマなんだなと頭がパンと切り替わったのを覚えています(崔監督はそれを狙っていたのかも?)。あの声‐恐怖、悲しみ、悔しさ、憤り‐の入り混じった慟哭は、カムイがスーパーマンなどではない、現実の「人間」であることを象徴的に示していると思います。敵が周囲を取り巻いている状況、それに立ち向かっていかなくてはならない恐怖、自分がおそらく初めて信頼を寄せることができた大切な人たちを失った悲しみ、その人たちの命を奪った相手への憎しみ、そしてなにより自分の忌まわしい運命への屈辱感が、あのたった何秒かに表現されていて、カムイの世界にぐっと引き込まれたと同時に、ほんとにこのひとの芝居ってものすごい、と改めて思ったものです。(←原作を読んでなく、ストーリーを知らない初めて観たときにでさえ、そのシーンの状況がわかるほどでした)忍者というどこか架空的な話のモードでいたのが、頭の中心を「現
実感」が鋭いものになって、本当に突き抜けた瞬間でした。


なんと言っても聞き筒を聞いているカムイのシーン。足から徐々に上半身へと移動するカメラの動きとカムイの姿は何ともセクシーで(この後の浜に打ち上げられているシーンも)何度見ても奇麗だなと…

カムイの走る姿はもちろんなのですが、なんと言ってもオープニング。聞き筒を聞いているシーンです。

冒頭、追忍に追いつかれカムイも皆も忍者走りで必死なシーン。荒い息づかいが聞こえる所は何度見ても緊張感漂って(ここはなぜか色気も感じてしまう)、「これから何かが起こりそう」と思わせてくれます。

冒頭で追忍の放ったクナイをカムイが鼻先すれすれで身をのけぞらせてかわすシーン。
鋭い切っ先は髪の毛を斬ってパラパラと散らせて美しい。
コンマ何秒の一瞬をスローモーションで見せてるけど、あれはカムイの感じてる速度なんだよね。
どんだけ動体視力がいいんだ!凄いぞ!
クナイを目で追うのカムイの目がいい。なんてきれいな白目なんだろ。
殺るか殺られるかの攻防でもギラギラと殺気だたない眼はカムイの精神を象徴してる。

静かながらも緊迫したシーン、そしてそれとシンクロするように佐藤浩市さん扮する水谷軍兵衛が山で鹿狩りをするシーンが出てきます。この軍兵衛役の佐藤浩市さんのファーストシーンの表情は惹き付けられますし衣装が照明に映えて奇麗だなと。

殿様の鹿狩りと大頭がカムイを狙う弓矢のシーン。対比させてる所がニクい。鹿は射貫かれて死に、カムイは矢をはじき返す。何度も見たいシーンです。

愛馬一白を操り鹿を追い、一方カムイも追忍たちに追われ逃げる…
軍兵衛が鹿に向かって矢を放つと、今度はカムイが大頭から放たれた矢を交わす…追うモノ追われるモノが同時進行で表現される。
ひたすら走るカムイ… 鹿は射止められ、カムイは生きるために追忍を殺していく…

森の中で木から木に飛び移って縄を仕掛けるために木をくるりと回転させた後枝を優しくなでるときのニヤッとした表情(ミクモが足を吊られるあの木)その後追忍の気配を感じてか木を垂直に下りて受け身をした後、風が髪をフッとなびかせて見せる時の笑顔がセクシーなんです。

ミクモとの話や天人との沼での戦いのシーン、原作では不動との闘いの時に言うセリフ「追われる者も、時に追っ手を待ち受けることもある」これをここで使ったわけですね(なかなかやりますなぁ)

ミクモが道端に落ちた米粒を何時間も何時間もかけてようやくわずかな量を手にしたとたん取り上げられ襲われる場面。「非人が米なんぞ食えると思とるんか!」
被搾取階級であるはずの百姓が自分たちより下の身分の非人を差別していたぶるという社会の構図を端的に表現していると思います。後にミクモが「うちら非人は一揆の百姓を何人殺しても身分は非人のまんま、一生侍にはなれん」というセリフで、人間らしい生き方など許されない非情な仕事をしてきたことがわかります。哀れなミクモ・・あの拾い集めた米は病気の家族に食べさせてやりたかったのではないだろうか・・・


ミクモ達との森のシーンも森林浴しているみたいで(殺し合いなのに)好きです。

ミクモ・・・飯綱落としかけられて、あの死に様!あの死に顔!(きれいな女優さんなのに、よくやった!ってカンジ) ココがいいって、変?

半兵衛が一白の足を斬りに行くシーンもすごく殺気と「何が何でもいただく」というようなオーラが全身から漂っていました。

一白を殺され部下を責める軍兵衛の「よにていして・・・」とバシバシ叩くシーンが結構好き(笑)

一白の足を切られオロオロしている軍兵衛に向って田宮五郎さん演じる「この庭瀬昌信…」のあのセリフ回しが何とも好きなんです(笑)でもあっという間に首を斬られて可哀想です…。

半兵衛の後ろにまわって、ニヤニヤしながら一言「脱げ」っていうシーン。
もうもう、カムイってば、いたずらっ子なんだから!

半兵衛を助けるために身代わりになるカムイが崖に上るシーン。
CGがどうたらこうたらいう人もいますが、私は毎回妙に感心しちゃうんです(笑) 滑稽だと言えば滑稽なんだけども…ピョン、ピョン、クルッ、パッって感じ。でもちゃんと足場を考えて移動しているカムイ。さっさとスピード早くして登ってみせることもできるだろうけど、そこもちゃんと(たとえ結果としてCGがダサいと思う人がいたとしても)カムイが考えて登っているという点で私は芸が細かいなと感心しているわけで…(変ですか?)

半兵衛に化けたカムイを追って足守重高を筆頭に皆が追いかけているシーンが圧巻で映像も奇麗で引きこまれます。その後矢を放ちカムイが変わり身の術で丸太が浮いてきて戸惑う重高たちの表情。

軍兵衛の城のシーンでアユが奏でるギターラの音楽がすごくいい、優しい音色とは裏腹に狂気に満ちた空間が…。

軍兵衛が一白の足を切った犯人を捕まえろと言った後(この時とその前の時の鹿狩りの時の「はよおせぇ~、はよおせぇ」というのが結構ツボなセリフだったりするんですけど…(汗))、ワイングラスを持ちながら「クックックッ」とうろうろしながら笑っているシーン、不気味なんだけど妙に無邪気で色気を感じるシーンだと思います。


【奇ヶ島(くしきがしま)】

助けられて寝ているカムイなんだけど突然起きてスガルにめがけて苦無(クナイ)を投げるシーン(青年カムイから少年カムイに変わりますが)、ドキッとします、その後目が覚めて半兵衛に向かっていくんだけど、体力がないから弱弱なカムイが何とも好きだったりします(笑)拳を振るっても半兵衛にあてられず、ふらふらしているカムイを見ると人間なんだなと決して無敵でもなんでもない人間だと感じる。 だから悩むし、戸惑うし、悲しむ、喜ぶ、憎しみ、カムイにとってそれは「生きている」という実感を感じられる瞬間なのだろう,哀しいけれど…。

半兵衛に浜で助けられ、意識がもどった後、フラフラしながら半兵衛に殴りかかかるシーンが私にはツボです。何度観てもドキドキします。

サヤカに「あそこがカムイん家、うちと母ちゃんが奇麗にしとた」あと玄関を開けた時に仕掛けられていた包丁。これは(原作ではその前にエイが埋められていて半兵衛に助けられて)原作通りでしたが、この手法というのは「黒塚の風」でも仕掛けられていましたね、当時ポピュラーだったのかな?

ケンイチカムイの身軽さに美しい走りに一票!
おまけに東北第4位の棒高跳びの美技も見れて大満足です。
半兵衛のツノ作りを見張ってるとき気配を感じさっと竹の棒をつかんでひょいと屋根に飛び移る一連の動作は秀逸です。敵の放ったクナイが岩に当たってカチーンと音がしたときの半兵衛の表情・・深
いです。

吉人役の金井勇太さんいい味だしてます。
漁に出るカムイの名を呼ぶサヤカにポーカーフェイスのカムイの横でやさぐれて櫓をこぐ吉人の対比がツボです。さすが漁師だけあって船の扱いがうまい!恋仇がカムイじゃそりゃ勝ち目ないよね。吉人の最後はどうなったんでしょう。殺されてなくてもあの小さな漁村で生きてくことは出来ないんだろうな。LcWでも悪役やってたけどいつか良い人役で出てほしいな。


半兵衛に釣りを教えられ、?どうじゃ、面白いじゃろ?と問われ、一瞬の間のあとニッとして?「面白い」と言うところ。半兵衛の生き様を目の当たりにして、自分も、生きていく面白さや生きることの喜びをフッと感じた瞬間なのではないかしら。

カムイの褌姿がセクシー?かと言われると、答えはNOです。
まだ少年の名残りをとどめた裸体はセクシーというよりいたいけな感じです。
まあるいお尻は純潔の証(ふふっ)
背中に天使の羽が見えるような気がする私って変ですか?

カムイが褌姿でお餅をサヤカからもらって、それを豪快に食いちぎりながら歩いていくシーンが好きです!その時の表情も大好きですが、日に焼けた体の鎖骨の美しさといったら!何回見てもほれぼれします。

お餅もらうところ私も好きです。
写真見ながらそのシーン思い浮かべていたらその下に同じところ書いていらっしゃたのでビックリ。
サヤカをほとんど見ずにさっさと行ってしまうところがいいんですよね。

見はり台の上で半兵衛に「漁師になれ」といわれるシーン!
あのシーンの海のさらに向こうを見ているような遠い目をしたカムイ。
あの目にやられました!

カムイとスガルが海中で戦いを繰り広げてるとき、その頭上を松明を灯した船団が半兵衛を捕らえるべく滑っていく。とても静かで美しい絵だからかえって不気味ですね。

カムイから半兵衛がスガルの素性を知りながら受け入れ守ろうとしているということを聞いてスガルも「わたしも半兵衛殿を守る!」という言葉にズーンと重みを感じました。

カムイがこっそり半兵衛の家をのぞいている時サヤカが繕い物の残り香をそっと嗅ぐ時の表情がとても切なくて、それを見ているカムイがまた切ない(サヤカのことや半兵衛一家のことを考えて島を離れようと決意している)

サヤカの思いを知りながらスガルや半兵衛一家のことを考え島から離れようとするカムイをスガルが追って戦うシーンで半兵衛や家族のためにカムイを殺そうとするシーン。殺されてもいいと覚悟したカムイにスガルが針を首に刺すが急所を外したとき「スガルであれば外しはせぬ」(自分は抜け忍スガルではなく半兵衛の妻、そして子供たちの母親のお鹿でいたいと思う気持ち)そしてそれを理解しているカムイが「お鹿、俺はスガルなど知らぬ」という言葉は原作にはないけれどジーンときます。

火がついた半兵衛の小屋から一白のツノをほくほくしながら盗んでくる吉人に、さやかが「お父ちゃんを売ったんか!」と言うシーン。気持の盛り上げ方が上手で、思わず涙が出てしまいます。やっぱり寿々花ちゃんは天才だ!

吉人が半兵衛を密告したとわかってサヤカが殺そうとするシーンでカムイがそれをやめさせ「サヤカ、お前が汚れることはない」というあの言葉にジーンときましたね。なんとも優しい声でサヤカに言うカムイの言葉がね、自分やスガルは汚れてしまっているからサヤカにはそんなことで自分自身を苦しめるような行為はさせたくないという気持ちが切ないです。

カムイの名言「うぬが汚れることはない」
カムイの過去とサヤカへの愛情とこれから歩んでいく孤独で過酷な人生なんかがこのひと言に込められてるようではないですか。
「うぬが汚れることはない」
この言葉をまっすぐ目を見つめてケンイチに言って欲しいな。
たとえばいろいろ心乱される報道に落ち込んだときなんかこの言葉でしゃきっとなれるかも・・
行せちゃいましょう。「うぬが汚れることはない」

刑場の救出シーン、迫力ありましたね。カムイに向けて軍兵衛が弓を放つけれどそれをかわされて悔しがる軍兵衛のバカ殿ぶりがいいです。 スピーディーで。まぁ、最後スガルがお金をばらまくシーンでエキストラの動きが一部散漫な動きをしている人もいたけれどまぁご愛嬌というところで(笑)

【幸島(さきじま)】

渡り衆登場シーンは文句なくカッコいい!
不気味な静けさの海に突如サメが襲ってくる場面で度肝を抜かれあわやこれまで!と思った瞬間にサメをぶった斬って威風堂々と現れた海賊の姿はパイレーツカリビアンのスパロウ船長以上にカッコいいです。そのとき流れる音楽もしびれます。これこそ映画の醍醐味ですよね。この場面ではさすがのカムイも霞んでしまいましたもん。

渡り衆もそれぞれ原作の持ち味を活かしたキャスティングで、不動のあの鮫をぶった斬るシーン、アグリの鮫との格闘シーンも原作通りで監督のこだわりがうかがえます。

手品のシーン 愛嬌のあるカムイが可愛いです。鳩の羽根をツグミがつかま
えて、殺されたときにも持っていたのが悲しい。

宴のシーン、一人海を見ている姿も心に残ります。あのシーン原作では男たちに囲まれて酒を教えられてるんですよね。原作の大人のカムイといとけなさの残る松山カムイどちらもとてもとても魅力的です。

月日貝を採りに潜ったままのサヤカを心配して思わず海に飛び込むカムイ。
飛び込みのポーズがいかにも海慣れしてない感じで子供のように手足を踏ん張ってボッチャーンと飛び込むシーンが可愛いんですよ。

サヤカの「お母ちゃんはカムイが嫌いなんや!」の叫びが切なくて毎回鼻の奥がツーンとなります(泣)

海中で檻の中でもがくシーンの目が艶っぽくてどきどきします。

サヤカが夢を見るシーンは映画の方が強烈ですよね。何度見てもボコボコにされるカムイは怖い…
まぁ、もし原作通りにするとまたレビューで色々言われるんだろうけど(なんで巨大イカやねんとかね)まぁ、夢だから巨大イカのままでもいいと言えばいいけど、それこそCGとかお金かかるしね(じゃないと作れないしね巨大イカ)現実的にしたのがかえってインパクトあり過ぎてチト恐い(爆)

村の惨劇を目にする前、カムイが船の舳先にひとり立って、フトコロから月日貝を取り出して見るシーン。この後の惨劇は想像だにせず、(きっとサヤカを思い浮かべて)瞬間至福の表情をみせます(フッと笑みのような)。原作と違ってるんですが、この表情があるから、あとでサヤカのむくろを抱き上げたときの切なさが沁みるような気がします。

スガルの最期も原作も壮絶だったけれど、映画でも最後まで自分が家族を守れなかった無念と子供たちのことを心配する母親としてのお鹿としての心情がとても表現されていて最後に言う「また守れなかった…」というのは抜け忍になることで残された自分の家族を殺され、再び自分の愛する家族を守れ無かった無念。
スガル役が小雪さんで本当に良かったです。


追忍との戦いで(突然ゾンビのように起き上がってカムイに向かっていく)追忍を数名殺傷するんだけど(2人を突き刺して殺しますよね)その後についた血糊を数回振って落とすシーンは剣をされている人が見るととてもリアルで忠実な仕草だそうです。(そういう細かい部分しっかり演技指導そして演じているわけです)

この写真の赤いヒラヒラの下のカムイ大好き。一番ドキドキするシーンです。

【不動との戦い】


不動との戦いのシーンもですがその前の追忍たちとの戦いの時もカムイが相手の足を狙って斬り付けたりするのがなかなかいいなと思いました。重心を低くして相手の足に斬りつけて行くのを見ると華やかさはないけれどより戦いのリアルさを感じました。

不動との戦いのシーン。
不動が少し余裕があるようにもみえる。(組み合ったり離れたり)カムイ必死のたちまわり。カムイの胸に去来するのは半兵衛一家の笑顔や、スガル、他追忍たちの生きたかった思い。関わったことへの苦悩。許せない、不動!!こちらもハラハラして戦いを祈るような気持ちで見守ってしまいます。

クライマクス、伊藤不動と松山カムイの一騎打ち!伊藤英明の怪演ぷりがゾッとさせる。
「地獄だな、カムイ!」
「不動、やはりうぬが犬か!」
両方ともゾクゾクするセリフです。
不動はその直前まで、子供達と仲良く戯れていて、カムイも信じ切った優しい目で彼らを見ていた。
それだけにこのクライマクスは迫るものがあります。
不動が、死の直前まで「カムイ!カムイ!」と何度も叫ぶ姿がなんとも印象的でした。

伊藤不動と松山カムイの一騎打ちで、剣を交えて命がけ接近戦力比べ、一旦ふんっ!と伊藤不動が振り払う。その時、松山カムイは身体ごと吹っ飛ばされるんです、一瞬なんだけど。彼も必死で踏ん張って倒れずに戦うんだけど。
伊藤さんと松ケンの体力の差を見た気がしました。松ケン、基本細身だからな~。筋トレはしてきただろうけど。伊藤さんはそれに比べがっしり体型に見えて、余計怖かった!

一番好きなのは不動との戦いシーン、不動の鳥の羽ばたきのような両手を後ろに広げるところ、威嚇しているような一騎打ちの前の姿勢とその時カムイの周辺に鳥(カモメ?ウミネコ?)の群れがさーっと散っていく感じのCGは漫画は読んでいないけど漫画との融合を見た感じで美しいシーンと感じました。二人の戦うシーンはお見事でした。もっと長くても良かったぐらい萌えでした。

不動の最期は、原作のサメに喰わせるってほうがよりカムイの憎しみが出ていてよかったな~と思うんですが。 まぁ、それでもこれまでとちょっと違う伊藤くんの悪役ぶりは良かったと思います。いかに憎々しく、かつ魅力的に悪役を演じられるか・・・で、役者の力がわかりますよね。 (かつ、主役もひきたたせながら、ね。) 伊藤くん、今まででいちばんカッコよかったと思います。

最後、松山城で完成した屏風を見る軍兵衛と半兵衛一家が死んだことを告げる家来に「誰だそれ?」というあれだけ一白を殺した人間を捕まえろとか言いながら結局そんなことはもうどうでもいいという人間の命も興味の対象ではない軍兵衛の姿と再び孤独になったカムイが海に向かって走り、黄金色の海を1人どこに行くかもわからず船を漕いでいるエンディングのコントラストそしてaliveが静かに流れだすと何故だか毎回涙が零れてきてしまうんです。

ラストシーン、カムイが海に漕ぎ出すところ。あの海は、波間に富士のみえるあの浮世絵のようだ、と、いつも思う。ちょっと幻想的な感もありますね。ラストシーンの海、大好きです。 カムイはどこへいくんでしょうね。


【キャストについて】

謎の絵師(大頭)と屏風の絵巻物は映画のオリジナルなんですね。
ここはクドカンのアイデアなんでしょうか。カムイ初心者でもストーリーを一目で見渡せるような配慮とカムイの世界観を理解するうえでうまく機能してると思います。絵師役をPANTAにやらせることにも監督のこだわりが見えます。一白の跨った軍兵衛がナポレオンのパロディだったり処刑場での事件やカムイとサヤカの月日貝のシーンまで描かれていたりでなかなか芸が細かい。屏風を見るとカムイの行く先々で待ち受けてその行動はすべてお見通しだったことがわかって追忍の組織の不気味さを執拗さが伝わってきます。


【その他映画全般的】

この映画を忍者映画とひと言で表現するのは難しい。華麗な忍者の必殺技もあるしありえないような技と漫画チックな場面もあるかと思えば最後の戦いでカムイは傷ついた獣のように死に物狂いで泥臭く戦う。
漁村のシーンはきちんとした時代考証のもとに小道具の隅々までリアルに当時の漁民の生活を見せていたり突然海洋アドベンチャー風になったり。娯楽映画かと思えば身分制度の重いテーマも含み結構残酷なシーンもあったりで、こんなにいろんな要素を盛り込んでいてもこの映画は破綻してないのはひとえに主人公カムイの魅力なのかもしれない。


▼カムイは5回見ました。

▼カムイはアニメのイメージからニヒルでクールと言われがちですが、原作では犬を可愛がったり困ってる人を助けたり、優しいんですよね。

▼人に言うのが恥ずかしいほどの回数見ました。今までの松山さんの作品で一番好きです。なんでこんなにカムイ外伝に惹かれるのかわかりませんが、とにかく映画らしい色が好きです。

▼ 忍者は武術一般はもちろんだけど、諜報活動や敵を惑わすために催眠術や手妻(手品)なんかも習得しているんですよ。手品は宴で子供たちに披露してるし、冒頭で半兵衛の追っ手の目を欺くために半兵衛の着物を着て崖を駆け上っていくシーンがありますよね。 あのCGがあまりにちゃっちいと某レビューでさんざん叩かれましたが、何を勘違いしてるんだ!といいたい(怒)あれは棒きれなんだし手品なんだから、あの動きでいいんだよ。昔はちょっとした手品がまるで魔法か奇跡に思えたんだからね。ちゃんと観ろ!といいたい。

 ▼松竹での前売り券申し込んで十名のサイン入り写真に当選したのですがそのショットが背中丸めた感じの森のシーン、公式の写真アップのもので嬉しかったです。

▼実は、他の映画を観に行くつもりだったのです。でも、9/19朝日新聞の「ホンネdeシネマ」評で ”アクッションを生かす美しい走り”と書いてあったのを見て急に気が変わり、カムイ外伝を観たのが始まりです。それからというもの、カムイ外伝の松ケンが忘れられなくて4回も観に行ってしまいました。(通常、私映画は月1回観るかどうかぐらいの頻度なのですが???皆、沢山観に行かれて??????) こんなにハマるのは、ブラッドピット以来です。

作品の中から、松ケンのオーラが出ていて、何回観ても発見があって私にとっては忘れられない作品です。世間でいうほど悪い映画でないと思うし、崔監督の手垢にまみれていない表現の良心的な映画だと思います。安っぽい感動作に仕上げていないので、普通の方には分かりにくいのかな~。

劇画調の色の仕上げとか、カムイが舟で漕ぐシーンの浮世絵のような海の色など渋い。
ただ、カムイが追忍からどうして執拗に追われるのか、言葉では説明があったけれど、画像としてはなかった点が少し惜しまれます。が、その点を差しひいても有り余る魅力がある作品。

それにしても、朝日新聞でカムイ外伝のことが書かれていなかったら、観に行っていなかったと思うので、映画評というのは大事だなと思います。

ところで松山ケンイチさんはカムイを100パーセントやりきったと感じていますか?
LやDMC、風太郎は原作以上になりきって見事に昇華していたし、陽人にいたっては役者の存在も消し去ってしまうくらいの唯一無二の存在感で輝いていました。

それらに比べるとカムイにはキャラクターの魅力のすべてを出しきっていないような、不完全燃焼の感があるのです。たしかにアクションや走る姿は素晴らしかっし原作とはまた違う少年から青年に移り変わる頃の純粋で不完全さの残るカムイの佇まいを見せてくれていました。

でもカムイの孤独の根源は生き抜くことが同胞を倒すことのジレンマであり、自由を求めたばかりに逃げ続ける日々、接する人間を追っ手と疑い決して心を許さないことにあるわけで、それを表現しようとするときの迷いが役者ケンイチ自身の迷いに重なって見えてしまうのです。しかし今作は広大なカムイの世界のほんのエピローグでもありカムイはまだ生まれたばかりと思えば今後どんな成長と魅力をみせてくれるのかおおいに期待させてくれます。だからカムイの消化不良はGANTZでもワタナベでもなくカムイで晴らしてくれることを切に願っています。大丈夫、あと10年はカムイでやれる!

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